はじめに
「そろそろ受験勉強を始めないと…」と焦りを感じつつも、「何から手をつければいいの?」という疑問を抱えている人は少なくありません。特に、初めて本格的な受験を迎える中高生にとって、「スタートの仕方」は意外と難しいものです!
でも安心してください。最初の一歩さえ踏み出せば、勉強は少しずつ軌道に乗っていきます。そこでこの記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、そんなあなたのために“受験勉強の始め方”を丁寧に解説していきます!
かくいう私も、高校2年生のころまでは受験についての知識はあまりなく、定期テストで高得点を取るための勉強しかしていませんでした。より早く受験対策を進めていれば・・・とのちのち思ってしまったので、皆さんは後悔しないように受験勉強をスタートしてください!
現在地を知ることがすべてのスタート
自分の「いま」を見つめる勇気を持とう
受験勉強を始めるうえで、まず最初にやるべきことは、現在の自分の学力を正しく知ることです!これは、どの受験生にも共通する「最初の一歩」と言っても過言ではありません。どんなに優れた地図やナビを手にしても、自分の現在地がわからなければ、目的地への道順は見えてこないのです。
たとえば、模試の偏差値、定期テストの平均点、通知表、教科ごとの得意・不得意などを、紙に書き出してみましょう。模試の結果があるなら、志望校の判定(A~E判定)も参考になります。
まだ模試を受けていない人は、学校の定期テストの点数や、問題集での正答率などを元に「自分の学力の位置」をざっくりと把握しましょう。
模試の活用法についてはより詳しく記事で紹介しているのでそちらをご参考ください!

得意・不得意を教科別に仕分けする
勉強には“得意な分野”と“苦手な分野”が存在します。それを見える化することが、今後の勉強計画において非常に重要です。以下のような項目に分けて、自分自身をチェックしてみてください!
- 英語:英単語力/文法理解/長文読解
- 数学:計算力/基礎公式の理解/文章題の応用
- 国語:漢字力/語彙力/現代文読解力/古典の知識
- 理科:暗記力/計算問題への理解
- 社会:用語暗記/流れの理解/記述対策
このように分析していくと、「自分がどこに弱点を持っているのか」が明確になります。受験勉強は、やみくもに全体をがんばるよりも、自分の課題をピンポイントで把握することが重要です。
「自己評価」だけでなく「他者評価」も取り入れる
自己分析はとても大切ですが、それだけでは主観に偏ってしまうこともあります。学校の先生、塾の講師、あるいは親など、第三者の目で見た評価もぜひ取り入れてみましょう。
「この教科は意外とできていると思ってたけど、他の人から見たらまだ基礎が足りないみたいだ」など、客観的な視点が加わることで、より正確な学力の把握ができます。
模試や実力テストの結果も、「偏差値」や「順位」だけを見ず、どの分野で点を落としたか、どの設問で正答率が低かったかを丁寧にチェックするクセをつけましょう。
現状把握は痛みを伴うが、確実に未来を変える
自分の現在地を見つめる作業は、時に「ショック」を伴います。「この偏差値で志望校を目指していいのか」「まったく基礎ができていなかった」と落ち込むこともあるでしょう。
でも、それでいいんです。むしろ、そこからスタートしなければ、正しい戦略も立てられません。
現実を見つめる勇気があれば、必ず前に進むことができます。今の成績がどんなに低くても、それは「伸びしろの証拠」。受験勉強は“どこから始めるか”ではなく、“どう進めていくか”がすべてなのです。



志望校を“仮決定”する
「仮でもいいから目標を持つ」が重要
受験勉強において、もうひとつ大切なのが目標を定めることです。これは決して、「一度決めたら変えてはいけない」わけではありません。むしろ最初は“仮の志望校”でかまいません!
なぜなら、目標があることで、勉強に対するモチベーションや危機感がまったく違ってくるからです。
たとえば、「とりあえず偏差値65の〇〇高校を目指す」「MARCHレベルの大学を視野に入れてみる」というように、明確な目的地を設定することで、今後の勉強スケジュールや参考書選びが具体的になります。
志望校の情報を徹底的に調べよう
志望校を決めるときは、インターネットや学校の資料、先輩の体験談などを活用して、「どんな学校か」をよく調べることが大切です。
以下のような視点でチェックしてみましょう:
- 偏差値や合格最低点
- 必要な科目、配点のバランス
- 入試の形式(共通テスト/一般入試/推薦など)
- 雰囲気や校風、立地
- 卒業後の進路(大学・就職・専門分野)
情報を集める過程で、「この学校、思ったより自分に合っていそう」「やっぱり別の学校の方が魅力的かも」といった気づきが得られるはずです。そうやって試行錯誤しながら、最終的な進路に近づけていけばいいのです。
目標校があると“逆算”ができる
志望校を決めることで、そこから逆算した勉強計画が立てやすくなります。
「この学校の数学は記述問題が多いから、記述対策を早めに始めよう」「この大学は英語の長文が毎年出るから、長文読解を強化しよう」など、合格に必要な力を逆算して、無駄のない勉強をすることが可能になります。
目標が定まらないまま勉強を続けてしまうと、「やってるけど意味があるのか不安」という気持ちに支配されてしまいます。ゴールを見据えることで、努力の方向性が定まり、勉強の質も向上していくんです・・・!
仮の目標は「変えてもいい」
志望校は、勉強を進めるうちに変わってもOKです。最初は「手が届きそうな学校」でスタートしても、実力が伸びてきたら、より高いレベルを目指してもいい。逆に、「今の生活スタイルではこの学校は厳しいな」と感じたら、志望校のレベルやタイプを見直してもかまいません。
大切なのは、「目指す場所がある」こと。そして、「今、自分がどこを目標にしているのかを意識している」ことです。先のわからない旅より、少しでも目的地があるほうが動きやすいですよね。
基礎固め:まずは土台をしっかり築こう
受験勉強を始めるにあたって最初にやるべきこと、それは“基礎の徹底”です。
基礎がぐらついていると、いくら応用問題を解いても意味がありません。むしろ、わかったつもりになってしまい、本番で思うように点が取れない……そんな悲劇を招くことにもなりかねません。
では「基礎」とは何か。
それは学校の授業内容、教科書に載っているレベルの知識や計算力のことです。たとえば英語なら基本文法や単語・熟語、数学なら公式の意味や使い方、国語なら文章の読み方と漢字力。どれも「当たり前」と思われがちですが、受験において一番差が出るのはこの当たり前の部分です!
まずやるべきは、自分の「今の位置」を知ること。模試や過去の定期テストを見返して、自分の弱点を客観的に洗い出しましょう。そして、その弱点が“基礎の理解不足”にある場合は、そこを徹底的に復習します。
ここで役立つのが「1冊の基本書」です。
教科ごとに、基礎を網羅した定評ある参考書や問題集を1冊選び、何周も繰り返す。1冊を完璧に仕上げることが、次のステップへの最良の準備となります。
また、基礎固めには「アウトプット」が非常に重要です。読むだけ、聞くだけでは頭に定着しません。問題を解く、書いて覚える、説明してみるなど、アクティブな学習を取り入れましょう。
最後に、基礎固めを継続するためのコツは、「細かい成功体験を積むこと」。
「今日は英単語を20個覚えた」「一次関数のグラフが全部書けた」など、小さな達成を積み上げていくことでモチベーションも高まり、基礎固めを続けやすくなります。



毎日のルーティンを決める
受験勉強で大切なのは、「勉強習慣」を身につけることです!最初は“1日30分”でもいいので、毎日机に向かう時間を決めましょう。
たとえば、
- 朝15分だけ英単語帳を開く
- 学校から帰ったら30分だけ復習
- 寝る前に今日学んだことを5分間ノートに書き出す
というように、「小さな積み重ね」がやがて大きな力になります。
「やる気がある日だけ勉強する」のではなく、「少しでもいいから毎日やる」ことが、後々大きな差となって表れます。
使う教材を絞る
いきなり参考書を大量に買い込むのはNG!最初は、学校で使っている教科書と問題集、そして1冊の基礎参考書があれば十分です。
むしろ「この1冊を完璧に仕上げる!」という気持ちで取り組んだほうが、実力は確実に上がります。教材を広げすぎると、「あれもこれも中途半端」で終わってしまう危険性があります。
まずはシンプルな構成で、「基礎教材+復習+暗記」の型を作りましょう。
最後に:始めることがすべて
「受験勉強、何から始めれば…」という不安は、ほとんどの人が感じています。でも、やるべきことは意外とシンプル。まずは「現状を知る」「ゴールを仮決めする」「基礎を固める」この3つからスタートすればOKです。
大切なのは「完璧な計画を立てること」ではなく、「一歩を踏み出すこと」。少しずつ勉強のペースがつかめてくれば、自然とやる気も湧いてきます。
今日、少しでも机に向かえたあなたは、もう受験への第一歩を踏み出しています。焦らず、コツコツと、自分のペースで進んでいきましょう!!