“受験うつ”にならないために。現役東大生が教える心を守る3つのルール

だらだら
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はじめに:がんばってるのに、心がついてこない…?

受験勉強は、人生の中でも特にプレッシャーが強く、長期間にわたって集中を求められるイベントのひとつです。やる気に満ちてスタートしたはずなのに、気づけば「勉強するのが苦痛」「何をやっても手につかない」「将来が不安で眠れない」と感じるようになっていた――そんな状態は“受験うつ”のサインかもしれません・・・!

受験うつとは、受験勉強による過度なストレスが心と身体に影響を与え、うつ状態に近い症状が出ること。決して珍しいことではなく、まじめにコツコツ取り組んでいる人ほど陥りやすいとも言われています。

そこでこの記事では、現役東大生ライターの「けんけん」が、そんな“受験うつ”を防ぐための「心を守る3つのルール」を中心に、健康的に受験を乗り越えるためのヒントをお伝えします。勉強ももちろん大事。でも、自分の心が元気じゃなければ、合格も遠のいてしまいます。今、ちょっと疲れてきたかも…と感じている人も、ぜひ読んでみてください。


心を守るルール1:完璧主義をやめる

「100点じゃなきゃ意味がない」思考は危険信号

受験生に多いのが、「すべて完璧にこなさなきゃダメだ」という思い込み。真面目で努力家の人ほど、この罠にハマりがちです。例えば、1日の勉強計画が少しでも崩れると、「自分はダメだ」「今日は無駄にした」と自責の念にかられたり、模試の点数が少し下がっただけで落ち込んでしまったり。

でも、よく考えてみてください。受験勉強は、何ヶ月・何年という長いスパンで積み重ねていくもの。1日、2日のミスやスランプが、そのまま合否に直結するわけではありません。

“7割主義”でいこう

心を守るために必要なのは、“完璧”を求めるのではなく、“だいたいOK”を受け入れる姿勢です。たとえば、「今日の予定は7割できたからよしとする」「模試でミスしたけど、弱点が見えたからプラスだ」と、柔軟に捉えるクセをつけましょう。

7割でも積み上げれば大きな成果になりますし、心にも余裕が生まれます。ミスを過剰に責めるより、「それでも進んでいる自分」を認めてあげましょう!

受験対策 新高2生

心を守るルール2:感情を“言葉にする”習慣を持つ

「モヤモヤ」はそのままにしない

受験生活では、焦り、不安、怒り、虚しさなど、いろんな感情が渦巻きます。それ自体はごく自然なこと。しかし、問題なのは、その感情をずっと抱え込んだままにしてしまうこと。感情の出口がないと、やがてそれはストレスとなって心をむしばみます。

まず大切なのは、「今、自分は何を感じているのか」に気づくこと。そしてそれを、言葉にしてアウトプットすることです。

話す・書くで心が軽くなる

「家族や友達に愚痴るなんて、迷惑かも…」と思うかもしれませんが、心の中をさらけ出すことは、非常に効果的なメンタルケアの一つです。誰かに話すことで、自分の感情を客観視でき、「意外と大したことじゃなかった」と気づけることも。

また、話し相手がいないときや言いにくいときは、「日記」や「メモ」でもOK。短くても構いません。「今日は集中できなくて悔しかった」「明日こそは数学を進めたい」と書くだけで、気持ちの整理ができます。

心が折れる前に、言葉にして出してみる。これだけでずいぶん違ってきます。

私も受験勉強に疲れてしまった時、同じ志望校のクラスメイトにいろいろな悩みを伝えたりしました。たとえば人に相談しようにも、模試の成績が良い人に相談する時は「自分の悩みなんか分からないだろう・・・」「自分を馬鹿にされるのではないか・・・」と思ってしまうかもしれません。それでも、私も、幾ばくか気持ちが楽になりました。みなさんも誰かや、自分に悩みをアウトプットしてみてはいかがでしょうか。


心を守るルール3:自分だけの“逃げ場”を持つ

「勉強だけ」の生活は危険

受験生になると、学校・塾・自習の繰り返しで、生活が勉強一色になりがちです。それはそれで大切な期間なのですが、心が追い詰められてしまう原因にもなります。

人間は、「がんばる」と「ゆるめる」をバランスよく繰り返すことでパフォーマンスを発揮します。ずっと緊張状態が続くと、いつかはガス欠になってしまうのです。

「何も考えない時間」が心を救う

だからこそ大事なのが、自分なりの“逃げ場”を見つけること。たとえば、音楽を聴く、散歩をする、漫画を読む、ペットと遊ぶ、友達とたわいもない話をする…なんでも構いません。ポイントは、「受験」や「勉強」とまったく関係のないことを選ぶこと。

「そんなの時間のムダじゃない?」と思うかもしれませんが、実はこれがメンタルを保つための投資です。1日30分でも良いので、“心の充電時間”を意識的に作るようにしましょう。切り替え上手な人こそ、受験を最後まで走り切れるのです。


それでもつらくなったら…?

どれだけ心を守る工夫をしていても、「つらい」と感じることは誰にでもあります。気合や根性だけで乗り切ろうとしても、限界が来れば心が悲鳴をあげてしまう。そんなときに知っておいてほしいこと、そして取るべき行動をお伝えします。


「つらい」と感じる自分を責めないで

まず大前提として大切なのは、「つらい」「苦しい」「逃げたい」と感じてしまう自分を責めないことです。受験期にメンタルが落ち込むのは、決して弱いからではありません。むしろ、真剣に向き合っているからこそ、心が疲れてしまうのです。

「自分だけが落ち込んでいるんじゃないか」「こんなんじゃ合格できない」と思う必要はありません。感じた感情にフタをするのではなく、「今の自分は疲れてるんだな」と、まず受け入れてあげることが最初の一歩です。


SOSは、出していい。

心が限界を感じているとき、自分一人で何とかしようと抱え込むのはとても危険です。「こんなことで人に頼っていいのかな…」と遠慮してしまうかもしれませんが、つらいときこそ、誰かの手を借りることが必要です。

両親や先生、学校のカウンセラー、信頼できる友人など、話せる人がいるなら、勇気を出して伝えてみましょう。言葉にするだけでも、気持ちが驚くほど軽くなることがあります。相手がどう受け止めるかを気にするより、「自分の心を守る」ことを最優先にしてください。


プロの力を借りるのは“最後の手段”ではない

もし、「何をしても気持ちが晴れない」「眠れない日が続く」「涙が止まらない」といった症状があるなら、迷わず心療内科やメンタルクリニックの受診を考えてください。医療の力を借りることは、“弱さ”ではありません。身体に風邪をひいたら病院に行くのと同じで、心が疲れたときにケアを受けるのは当たり前のことです。

早めに対処することで、悪化を防ぎ、回復もスムーズになります。「自分を大切にする」という考え方を、どうか忘れないでください。


「今」を守ることが、「未来」を守ること

受験は、将来のためにがんばるものですが、今の自分を壊してまで頑張るものではありません。たとえ一度休んでも、進むスピードがゆっくりでも、あなたの価値が下がることは決してありません。

焦らず、でも自分を放置せず。大切なのは、「合格すること」よりも、「元気にその日を迎えること」。あなたの人生は、受験の結果だけで決まるものじゃないということを、どうか心に留めておいてください。

受験対策 新高3生

自分だけの“心の逃げ場”を持とう

受験勉強に真剣に向き合えば向き合うほど、気持ちに余裕がなくなってくることもあります。「成績が伸びない」「時間が足りない」「周りと比べて焦る」…そんなときこそ大切なのが、“心の逃げ場”を持つことです。

逃げ場といっても、勉強から完全に逃げてしまうのではなく、「気持ちをリセットする場所」や「自分に戻れる時間」を確保すること。たとえば、ほんの10分だけ好きな音楽を聴く、散歩をする、家族と話す、ペットと過ごす、あるいは日記を書いてモヤモヤを吐き出す。こういった行動が、思っている以上に心の安定を取り戻す助けになります。

特に受験期は「勉強しなきゃ」というプレッシャーが強くなりがちですが、常に全力で走り続けることは誰にもできません。適度な休息や気分転換は、ただの“サボり”ではなく、むしろ勉強効率を高めるための戦略のひとつです。

自分にとってリラックスできることや、心がほっとする瞬間をあらかじめリストアップしておくのもおすすめです。気持ちが不安定になったとき、そのリストを見返すだけでも安心感につながるはず。

誰にでも心が折れそうになる瞬間はあります。でも、そのたびに立ち止まって、リフレッシュしながらまた一歩ずつ前に進めば大丈夫。受験は「がんばり続けること」ではなく、「あきらめずに立ち直ること」が本当の勝負なのです。


おわりに:合格よりも大事な「自分を守る力」

受験は、自分の未来を切り開くための大事なチャンス。でも、もっと大事なのは、「その過程で自分を壊さないこと」です!

心が元気でなければ、どんなに優れた勉強法も、どんなに良い教材も意味を持ちません。今回紹介した3つのルール――「完璧主義をやめる」「感情を言葉にする」「逃げ場を持つ」――は、すべてあなたの心を守るための基本です。

受験はマラソンのようなもの。一時的に走れなくなることがあっても、立ち止まって深呼吸すれば、また前に進むことができます。

合格も、心の健康も、どちらも手に入れるために。あなたらしいペースで、無理せず、前に進んでいきましょう。

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この記事を書いた人

学年:東京大学3年
学科:工学部
得意科目:数学・物理
座右の銘:初心忘るべからず
【受験を目指す皆さまへ一言】
勉強に不安を持つ方たちの役に立てるような記事を書けるようがんばります!

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