受験本番が近づくにつれ、多くの受験生が口にする言葉があります。
「もう間に合わない気がする……」
焦り、不安、自信喪失。思うように成績が伸びず、過去問も難しくて、周囲の友達が先に進んでいるように見えると、「自分だけ取り残されているのではないか」と感じてしまいますよね。
でも、
「本当に間に合わない」のではなく、「そう思い込んでいるだけ」であることが、非常に多いのです!
この記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、自身や教え子たちの経験をもとに、「間に合わない」と思ったときにどう立ち直るべきか、何をどう変えれば逆転できるかを具体的に解説します!
「間に合わない」の正体は、“見通しの欠如”
実は、時間はまだある。問題は“使い方”
受験勉強が「間に合わない」と感じる大きな理由は、やるべきことの量と自分の現在地が見えていないことです。
「このままじゃダメだ」とは思っても、どの科目をどれくらい、いつまでに仕上げればいいかが分からない。だから不安になり、「もう無理なんじゃないか」と感じてしまうのです。
実際は、たとえ受験まで残り3ヶ月でも、計画次第でまだまだ間に合います。たとえば、1日6時間×90日で約540時間。これだけあれば、基礎固め→過去問→弱点補強という王道の流れも不可能ではありません!
やるべきは「時間の棚卸し」と「優先順位付け」
まずは、自分が使える時間をすべて書き出してみてください。学校の授業・部活・移動・食事・睡眠などを除いた“自由に使える勉強時間”を把握することが第一歩です。
次に、「合格に必要なこと」をリストアップします。
- 苦手な英語の文法の総復習
- 数学IIBの典型問題パターン暗記
- 世界史の流れの理解+一問一答確認
このように、“やるべきこと”と“使える時間”が見えたとき、あなたの中に「間に合わない」は消えていくはずです。

今からでも伸びる!科目別の逆転アプローチ法
英語:基礎文法と長文の型を優先的に
英語は「積み上げ科目」なので、焦りを感じやすい教科のひとつです。しかし、出題パターンは限られているため、正しく攻略すれば短期間で安定した点数を出すことも可能です。
- 文法:薄い参考書1冊を3周
- 英単語:1日100語×10日で1000語定着
- 長文:構文と設問パターンの練習に集中
特に、出題傾向に合わせた長文問題を「どう読むか」「どう解くか」のルール化がポイントです。
数学:捨てる単元を決める勇気も必要
数学において重要なのは、「できる問題」を確実に取りきる戦略です。
- 公式やパターン暗記を徹底
- 過去問は「類題演習」の感覚で
- 難問や奇問は潔く“後回し”
頻出分野(数Iの二次関数、数IIの図形と方程式など)を優先し、「ここだけは落とさない」という武器を明確にしましょう!
「間に合わない」を打ち破る心の持ち方
焦りの感情は“行動”に変えることで消える
「もう無理かも」と思った時、必要なのは冷静な“行動”です。
- 不安になったら、まず紙にやることを書く
- 小さな達成を重ねて自己効力感を取り戻す
- 「あと●点で合格圏」という数値を意識する
感情が暴走している状態では、集中も継続もできません。だからこそ、落ち込むより「今日やるべきこと」を一つでもこなす。行動が心を前向きにしてくれます!
比較をやめて、「昨日の自分」と勝負する
この時期、どうしても模試の判定や友達の進み具合が気になるものです。
でも、受験は「相対評価」のように見えて、最終的には「自分が何点取れるか」の勝負。誰かと比べて焦っても、意味はありません。
- 昨日の自分より1点でも高く
- 先週できなかった問題が今は解けた
- 朝起きられなかったのが、今日はできた
この積み重ねが、合格を引き寄せます。
実録:受験2ヶ月前に「もう間に合わない」と泣いた彼が受かった理由
実際に模試E判定・過去問も手がつかず、「もう無理」と口にしていた同級生がいます。11月中旬、学校の三者面談で「志望校を下げようか」とまで言われていました。
でも、彼はこう切り替えました。
- 毎朝5時に起きて英語長文を1題読む
- 数学は「頻出パターン20問」だけを徹底復習
- 夜は世界史の一問一答を音読しながら暗記
結果、センター(現・共通テスト)では過去最高点、2次試験も手応えあり。見事に第一志望の国公立大に合格しました。



間に合うための“戦略的リセット”を行う
受験勉強に行き詰まったとき、焦るあまり「今までのやり方を継続すること」だけに固執していませんか? 実は、「間に合わない」と感じている人の多くは、勉強方法や学習スタイルが合っていないという落とし穴に気づいていません。
ここで提案したいのが、「戦略的リセット」です。一度立ち止まって、自分の勉強方法を振り返り、思い切って“変える”勇気を持つこと。これは撤退ではなく、逆転のための戦術変更です。
例えば、毎日何時間も参考書を読み込んでいたけれど頭に残らないという人は、アウトプット中心の学習(問題演習、音読、解説の自作)に切り替えてみましょう。インプットばかりでは知識は定着しません。自分で問題を解いたり、人に説明することで、記憶が強固になっていきます。
また、何冊も参考書に手を出していた人は、「一冊を極める」方向に舵を切ってください。参考書や問題集は、“数”ではなく“深さ”が大切です。1冊をボロボロになるまでやり込めば、自然と必要な知識は網羅できます。
さらに、生活習慣のリセットも重要です。夜型から朝型に変える、スマホを別室に置いて勉強する、食事・睡眠を安定させる。こうした小さな変化の積み重ねが、学習効率を大きく変えるのです。
大切なのは、「今までの努力を無駄にしないように…」と過去に縛られすぎないこと。過去を守るより、未来を変える方がはるかに建設的です。間に合うかどうかは、“どれだけ変われるか”にかかっています!
「諦めなかった人」が最後に笑う:メンタルマネジメントの重要性
受験において実力と同じくらい重要なのが、メンタルの維持です。多くの人が途中で心を折られ、「もう無理だ」と自らチャンスを閉ざしてしまいます。しかし、実際に合格するのは、「諦めなかった人」です。
どんなに優秀な受験生でも、不安やプレッシャー、スランプに直面します。模試でE判定が続いた、志望校の過去問が全く歯が立たなかった、学校や親から進路変更を促された…。それでも、自分を信じて“やり抜いた”人だけが合格を勝ち取っていくのです。
では、どのように心を立て直せばよいのでしょうか? ひとつの方法は、「小さな成功体験を意識的に積み重ねる」ことです。たとえば、1日1セットの英単語が完璧に覚えられた。苦手だった数学の1問が自力で解けた。こうした日々の積み上げが、「自分はできる」という自己肯定感につながります。
また、誰かに気持ちを話すことも大切です。親や先生、信頼できる友人に「不安だ」「焦っている」と言葉にするだけでも、頭と心の整理になります。必要なら、勉強方法のアドバイスをもらってもいいでしょう。孤独に悩み続けることが、最も危険なのです。
さらに、「失敗を許す心」も必要です。人間ですから、計画通りに進まない日もあります。寝坊してしまった日、集中できなかった日、スマホを長時間見てしまった日…。そんな日があっても、翌日また立ち直ればいいのです。継続とは「完璧であること」ではなく、「立ち直ること」なのだと覚えておいてください。
受験の本質は、自分自身との長くて地道な勝負です。そして、最後まで粘り強く前に進めた人が、結果として“間に合った”ことになるのです。
まとめ:今、始めればまだ間に合う
受験が間近になって「もうダメかもしれない」と感じるのは、誰にでも起こりうることです。
でも、そこから立て直して合格した人は、実際にたくさんいます。違いは、「できない理由」ではなく、「やれること」に目を向けたかどうか。
- 時間は“足りない”のではなく、“使い方次第”
- 必要なのは完璧な計画ではなく、“毎日の一歩”
- 目の前の課題と向き合えば、未来は動き出す
あなたの努力が無駄になることはありません。むしろ、今からの勉強こそが、合否を分ける本当の勝負です。
「まだ間に合う」ではなく、「ここから間に合わせる」!
また東大寺子屋では、「間に合わない」と感じた生徒に寄り添い、ひとりひとりの勉強計画、指導を心がけています!興味がある方はまずお気軽にお問い合わせください!
一緒に、最後までやりきりましょう!