入学前に知っておきたい5つのポイント
「高校ってどんなところなんだろう?」
「中学とは何が違うの?ついていけるかな?」
中学3年生やその保護者の方から、こんな声をよく耳にします。
実際、高校生活は中学とはかなり違います。授業、部活、友達との関係、そして何より「自由と責任」のバランスが大きく変わってくるのが高校です。
この記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、そんな「中学と高校の違い」を分かりやすく5つの視点から解説します。高校生活を前に、不安や疑問がある方はぜひ参考にしてください!
学習面の違い:自分から学ぶ姿勢が必要になる
教科の数と深さが格段にアップ!
高校に入ると、科目数が増え、学ぶ内容も一気に専門的になります。たとえば中学では「理科」とひとくくりにされていたものが、高校では「物理」「化学」「生物」「地学」に分かれ、それぞれが独立した教科として扱われます。
しかも、どの教科も中学より格段に難易度が上がります。授業のスピードも速く、内容をきちんと理解するには、自分で予習・復習をすることが不可欠になります。
「受け身」では通用しない授業スタイル
中学までは先生が手取り足取り教えてくれたり、わからないところも補習してくれたりすることが多かったかもしれません。
でも高校では、「授業は自分で消化するもの」という前提が強くなります。授業中に理解できなかったことは、自分で調べたり、質問に行ったりすることが求められるのです。
学校生活の違い:自由度が上がるぶん、自己管理が必須に
服装や髪型の自由が広がる高校も多い
多くの高校では、中学よりも校則が緩やかになる傾向があります。たとえば、髪型や持ち物に関する制限が少なくなったり、スマホの持ち込みが許可されたりする学校もあります。
ただし、その自由には「責任」が伴います。時間を守れない、授業に集中しないなど、自己管理ができないままだと注意されたり、指導対象になることもあります。
時間割が複雑に!選択授業にも対応が必要
中学では学年全員がほぼ同じ授業を受けていましたが、高校では「文系」「理系」など進路によって授業内容が分かれていきます。
2年生・3年生になると「選択科目制度」が導入され、自分の進路や得意分野に応じて授業を選ぶ必要があります。そのぶん、自分の将来を意識した選択が求められます。

人間関係の違い:友達づきあいも変わってくる
多様な価値観と出会える環境
高校では、さまざまな中学から生徒が集まってくるため、より幅広い価値観や個性に触れる機会が増えます。「こんな考え方もあるんだ」と刺激を受けることも多いでしょう。
その分、自分と合わないタイプの人も出てきます。全員と仲良くする必要はありませんが、違いを受け入れながら、程よい距離感で付き合うスキルが求められます。
部活やクラス活動で「縦のつながり」もできる
高校では、部活動や行事を通して先輩・後輩との関係が深まります。中学に比べて学年間の交流が活発で、先輩からアドバイスをもらえたり、逆に後輩に頼られることもあります。
人との関わり方が広がるぶん、人間関係のトラブルも起こりやすくなります。自分の意見を持ちつつ、周囲との調和を大切にすることが、高校での人間関係を円滑にするポイントです。
勉強と進路の違い:「将来」を本格的に考えるステージ
定期テストだけでなく、模試の重要性が増す
中学では学校内の成績が中心でしたが、高校では模試の結果も進路選択に直結します。特に2年生からは大学入試を意識した模試が定期的に行われ、偏差値や志望校判定に一喜一憂することも。
そのため、学校の成績だけでなく、全国レベルでの自分の立ち位置を知ることが必要になります!
進路選択に「自分の意志」が求められる
中学までは、進学先はある程度“成績順”で決まっていたかもしれませんが、高校卒業後の進路は、「何をしたいか」「どんな学問に興味があるか」によって大きく分かれます。
大学・専門学校・就職といった多様な選択肢がある中で、「自分が何をしたいか」を考え続けることが大切です。
勉強方法・生活習慣の見直しがカギ
スケジュール管理が未来を変える
中学時代のように「その場しのぎ」では通用しなくなってくるのが高校生活です。部活と勉強の両立、課題提出、テスト勉強、模試対策…。毎日の中でやるべきことを“見える化”し、計画的に動く力が求められます!
おすすめは「週間スケジュール表」や「ToDoリスト」の活用。習慣づけることで、成績アップだけでなく心の余裕も生まれます。
授業外の「勉強量」が圧倒的に増える
宿題から「自主学習」へとシフト
中学生の頃は、先生から出された宿題をこなすことで学力を維持していた人も多いでしょう。しかし高校では、それだけではとても追いつきません。授業のスピードも内容も格段にレベルアップするため、授業についていくためには自分で学ぶ時間の確保が必須になります。
高校の先生も、「授業中に全て教える」というスタンスではなく、「自分で予習・復習してきてね」という前提で授業を進めます。板書も必要最低限になり、授業で配られるプリントや教科書を自分で読み解く力が求められるのです。
また、模試の範囲は授業で扱わない部分まで広がるため、自分で勉強の計画を立てる力も問われます。特に、大学受験を意識する人ほど、早い段階から「自学」の時間が生活の中心になっていきます。
だからこそ、高校生活が始まったら、毎日30分でも机に向かう習慣を意識してつけることが大切です。中学のように「課題が終わればOK」ではなく、「理解するまで勉強する」姿勢が必要とされるようになります。



評価のされ方が「定期テスト」から「実力」へ変わる
高校の評価基準はよりシビア
中学では、授業態度や提出物も内申点として評価されるため、真面目に取り組んでいればある程度成績が安定していた人も多いかもしれません。しかし高校では、定期テストの点数が評価の中心となります。授業中の取り組みももちろん大切ですが、それだけで良い評価がもらえるわけではありません!
さらに、高校では「学年順位」や「偏差値」という相対評価が重視されるようになります。特に進学校では、常に自分の立ち位置を意識する必要があり、精神的にもプレッシャーを感じる場面が増えるかもしれません。
そして何より、高校卒業後の進路(大学受験など)は、模試や共通テストといった“全国基準の試験”で決まる世界です。内申点よりも、「その時の実力」で勝負が決まる場面が多くなります。
この違いを理解せずに、「とりあえず提出物さえ出していれば大丈夫」と思ってしまうと、後々大きなギャップを感じることになります。評価方法が変わるということは、努力の方向性も変える必要があるということなのです。
そのため、高校では“点を取るための戦略”も大切になります。暗記に頼らず、理解重視の学習を心がけることが、将来につながる力となります。
おわりに:違いを知れば、不安は「期待」に変わる
高校生活は中学と比べて、自由も、学びの深さも、人間関係の広がりも、すべてがスケールアップします。そのぶん不安もあるかもしれませんが、「知っておくこと」で心の準備ができます。
「知らなかった…」と後悔するより、「わかっていたから、うまく対応できた」と思えるように、今から一歩ずつ準備していきましょう!
また、高校進学後、「思っていたより勉強が大変だった」「中学との違いについていけない」という相談はとても多いです。東大寺子屋では、そんな不安を抱える中高生に向けて、個別の学習サポートを行っています。
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