中学生から高校生へ、そして高校生から大学生へ。どちらも人生の大きな分岐点となる「受験」ですが、高校受験と大学受験は似て非なるものです。「どう違うの?」「心構えはどう変えるべき?」と悩む人も多いでしょう。
この記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、大学受験と高校受験の違いを、勉強内容・受験方式・メンタル面・スケジュール管理など多角的に解説します!これから受験に向かう人や、兄弟姉妹・保護者の方も、ぜひ参考にしてください。
高校受験と大学受験の一番の違いとは?
義務教育と選択の進路の違い
まず大きな違いとして挙げられるのが、受験する目的です。高校受験は義務教育後の「次のステップ」であり、多くの人にとって進学は“ほぼ必須”。一方、大学受験は「するかしないか」の選択が前提になります!
つまり、大学受験は「進学したい」という意志がなければそもそも発生しない受験。目的意識の明確さが求められるという意味で、より主体的な姿勢が必要となります。
内申点と学力試験のバランスの違い
高校受験では内申点が重視されることが多く、公立高校では入試本番の学力テストと内申点がセットで合否に影響します。一方、大学受験における一般入試では、本番の学力試験の点数が圧倒的に重視されます!
もちろん推薦や総合型選抜では調査書や面接もありますが、「共通テスト」や「個別学力試験」での得点が合否を大きく左右します。
勉強の深さと範囲に大きな違いがある
高校受験:中学範囲の総復習+応用
高校受験では、中学校3年間の学習内容が出題範囲になります。教科書をしっかり理解し、基本問題から標準・応用レベルに対応できれば、合格の可能性が見えてきます。基礎力重視の試験が多いのが特徴です!
大学受験:高校全範囲+高度な応用力
一方、大学受験は高校3年間の範囲だけでなく、発展問題や論述、応用力が問われる設問が多く出題されます。特に難関大学では「問題を読んで、考えて、初見のテーマに取り組む力」が求められるため、思考力や記述力も重要です!
また、国立大学を志望する場合は文理問わず5教科7科目を課されることが多く、受験科目の多さ・深さは高校受験とは比較になりません。

受験方式の選択肢が大学の方が多い
高校受験の受験方式はシンプル
高校受験では、推薦入試(公立・私立)、一般入試、私立専願などの選択肢はありますが、基本的には一発勝負の試験が中心です。出願も各都道府県の教育委員会のルールに沿って進めるため、手続きは比較的シンプルです。
大学受験はルートが多すぎて複雑!
大学受験では、推薦(学校推薦型選抜)・総合型選抜・一般選抜といった複数のルートが存在し、出願期間もバラバラです。大学ごとの個別試験、共通テスト利用入試、前期・後期と、スケジュール管理が超重要。
しかも、複数の大学を併願できるため、出願戦略・受験校の選び方が合否に直結します・・・!
受験生の心理的プレッシャーの違い
高校受験は「地元」や「友達」との関係がプレッシャーに
高校受験は、中学の先生や保護者のサポートを受けながら進めることが多く、比較的守られた環境での受験です。しかし、地元志向が強く、友達と別れる不安や、近所の人の目を気にするなど、人間関係に由来するプレッシャーがかかることもあります。
大学受験は「将来」と向き合う重圧
大学受験では、進路がより明確に将来へ直結するため、「この大学で本当にいいのか?」という不安が大きくなります。また、結果によっては浪人という選択肢もあり、一人で戦う孤独感やプレッシャーも深くなりがちです。
学校・塾の関わり方の違い
高校受験は学校主導の対策が充実
中学校では、定期テスト・実力テスト・内申管理といった形で、先生が手厚くサポートしてくれることが一般的です!推薦入試に必要な資料も学校で用意されることが多く、塾に通っていなくてもある程度対応できるようになっています。
大学受験は自己管理+塾・予備校が重要
高校では、大学受験に向けての指導はありますが、一人ひとりの志望校に合わせた個別指導までは手が回らないことも。よって、塾・予備校・オンライン講座などを併用して自分で勉強戦略を立てる力が重要になります。
親の関わり方も変わってくる
高校受験:親がリードしやすい
中学生はまだ子ども。保護者が志望校の情報収集や説明会の予約、塾の送り迎えなど、「一緒に受験を乗り越える」姿勢が一般的です。
大学受験:本人主体で、親はサポートに徹する
高校生になると、親が介入しすぎると逆効果になることもあります。進路選び、勉強計画、受験校の決定は、本人の意思を尊重しながらサポートすることが大切。特に推薦や志望理由書などでは、親の代筆がバレると大問題になることもあるため注意が必要です。



スケジュールの違いに注意!
高校受験のスケジュールは地域でほぼ共通
高校受験は、各都道府県で試験日程がほぼ決まっているため、ライバルとの勝負が一斉に行われます。中3の秋~冬が勝負どころ。
大学受験は半年以上にわたる長期戦
大学受験は、9月頃から始まる総合型選抜、共通テスト(1月)、前期試験(2月)、後期試験(3月)と、半年以上にわたる長期戦になります。体調管理やモチベーションの維持が非常に重要です。
学力以外で問われる力にも違いがある
高校受験:内申点に含まれる「生活態度」
高校受験では、学力テストだけでなく、中学3年間の内申点も合否に直結します。この内申点は、テストの点数だけではなく、提出物・授業態度・欠席日数・委員会活動など、日々の生活態度全般が評価対象です。
つまり、「普段から真面目に取り組む姿勢」や「先生やクラスメートとの関係性」など、学校生活全体が点数化される世界といえます。反対に言えば、テストの点数がそこそこでも、普段の姿勢が良ければ合格を勝ち取れることもあるのが高校受験の特徴です。
そのため、学力だけでなくコツコツと努力できるタイプや素行の良い生徒が有利になります。特に推薦を狙う場合、内申点の基準を満たさないとそもそも出願すらできないこともあるため、日頃の行いが重視される傾向が強いです。
大学受験:論理性・表現力・自己理解力
一方、大学受験では、特に推薦入試や総合型選抜において、志望理由書・面接・小論文といった「学力以外の要素」が非常に重要になります。ここで問われるのは、自己分析の深さ・将来ビジョンの明確さ・表現力などです。
また、一般選抜でも近年は「思考力・判断力・表現力」を重視する問題が増えています。正解が一つに決まらないような問題に対して、自分なりの視点で答えを導き出す力が求められるのです。
さらに、活動実績やリーダーシップ経験、探究活動の内容なども評価対象となることがあります。これらは内申点のように数値化されるわけではありませんが、推薦型の入試では合否に大きく関わる要素になります。
つまり、大学受験では「何を学んできたか」だけでなく、「どう考えるか」「将来どう活かすか」といった、学力を超えた“人間力”が問われる局面が多くなるという点で、高校受験とは異なる次元の準備が必要です!
まとめ:高校受験と大学受験の違いを知って、今すべき準備を!
比較項目 | 高校受験 | 大学受験 |
---|---|---|
目的 | 義務教育後の進学 | 自発的な進路選択 |
試験範囲 | 中学範囲(3年分) | 高校範囲+応用力 |
評価基準 | 学力+内申点 | 学力重視(特に一般入試) |
スケジュール | 地域一律 | 学校ごとにバラバラ |
プレッシャー | 周囲との関係重視 | 自分との対話、将来の不安 |
親の関わり | 主体的にリード | サポート役に徹する |
必要な力 | 基礎力、継続力 | 思考力、自己管理力 |
大学受験と高校受験の違いを理解することで、今自分がやるべきことが明確になります。「まだ高校生だから」「まだ中学生だから」と油断せず、早めに準備を始めることが合格への近道です!
高校受験を乗り越えても、次に待っているのはもっと自由で、もっと厳しい大学受験。受験方式が複雑になり、教科の難易度も上がる中、「どの参考書を使えばいい?」「何から始めるべき?」と迷うことは少なくありません。
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