はじめに:夏休みは“自由だけど大切な時間”
夏休み、それは中学生にとって1年の中でもっとも自由な時間です。部活、宿題、遊び、旅行、塾…。やりたいことも、やらなければならないこともたくさんあって、気づけばあっという間に終わってしまうのが夏休みの怖いところ・・・!
「何となく過ごしていたら、夏休みが終わっていた」「宿題に追われて最後の数日は徹夜…」という話は毎年のように聞かれますよね。
でも反対に、「この夏で苦手科目を克服できた」「生活習慣を整えて成績が上がった」「進路を考えるきっかけになった」など、自分の成長に大きくつながる夏休みを過ごしている人もいます。
そこでこの記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、勉強・遊び・生活習慣のバランスを大切にしながら、後悔のない夏を過ごすための具体的なアイデアをご紹介します!
勉強:「夏休みの宿題」+「自分のための勉強」を両立しよう
中学生の夏休みといえば、まず思い浮かぶのが宿題。でも、それだけでは学力アップにはつながりにくいのが現実です。
夏休みに意識したいのは、「学校から出された宿題」とは別に、自分のための勉強時間を確保することです。
宿題は“前半で終わらせる”のが鉄則
夏休みの後半になると、どうしてもやる気が落ちてきます。部活や外出が増えたり、気温や疲れのせいで集中力も落ちてきがち。だからこそ、宿題は7月中に終わらせるつもりで動くのがおすすめです。
特にワーク類はページ数をカウントして「1日●ページ」と決めておくと、計画的に進められます。
苦手科目に向き合える“最大のチャンス”
学校がない夏休みこそ、苦手分野の克服にぴったり。特に数学や英語は、基礎が分からなくなると授業についていけなくなるので、1学期の内容を復習して理解を固めることがとても大切です。
- 数学:1学期の計算や文章題の復習
- 英語:英単語・基本文法の暗記と英文読解
- 国語:読解力を養うために読書や問題演習
- 理社:暗記ものをコツコツ積み上げる
特に英単語・漢字・歴史年号など、毎日コツコツ型の勉強は夏休みと相性抜群。1日10〜15分でOKなので、ルーティン化して続けていきましょう。

遊び:「時間を決めて楽しむ」ことが夏休みを充実させる秘訣
中学生にとって、夏休みはやっぱり楽しい時間。部活、友達とのお出かけ、ゲーム、旅行、趣味…楽しいことを我慢する必要はありません。
大切なのは、遊びと勉強のバランスをどう取るかです。
「午前中に勉強→午後は遊び」がおすすめスタイル
多くの中学生が、午前中の方が集中しやすい傾向にあります。だからこそ、午前中に勉強を終わらせてしまい、午後は自由に遊ぶ。このスタイルは、気持ちよく遊べて罪悪感も少ないのでおすすめです。
ゲームやSNS、YouTubeなどのデジタル娯楽は、ついつい長時間になりがち。スマホの使用時間に制限をかけたり、勉強中はリビングに置いておくなど、「自分をコントロールする力」を育てるきっかけにもなります。
生活習慣:「朝型」に切り替えることで夏が変わる
学校がないと、つい夜更かし・朝寝坊になってしまいますよね。でもそのまま夏休みを過ごすと、体力も集中力も落ちていき、勉強も生活もだらけがちに。
「いつも通り起きる」だけでリズムが整う
起きる時間が遅くなると、生活全体が後ろ倒しになります。お昼ご飯が朝ご飯になり、夜は寝つきが悪くなり、次の日も朝起きられず…という負のループに。
大切なのは、学校のある日の起床時間をキープすること。せめて1時間以内の差におさめておくと、生活リズムは崩れません。
さらに、午前中の涼しい時間帯を有効に使えるようになるので、勉強の効率もぐっと上がります。
スマホ・ゲームとの上手な付き合い方
現代の中学生にとって、スマホやゲームは日常の一部。友達との連絡、動画視聴、SNS、ゲームなど、夏休みに時間ができるとついスマホを触ってしまう…という人も多いのではないでしょうか。
もちろん、スマホやゲームを完全に禁止する必要はありません。むしろ、「うまく付き合う力」こそが、将来にわたって必要なスキルになっていきます。では、どうすれば“だらだらスマホ”を卒業できるのでしょうか?
まずは「何にどれだけ使っているか」を可視化する
多くのスマホには「スクリーンタイム」などの機能があり、1日の使用時間が記録されています。一度、自分のスマホ使用時間を見てみましょう。「えっ、自分ってこんなに見てたの!?」と驚くかもしれません。
ゲームも同様に、「1日何時間プレイしているのか」「その時間、何が得られているのか」を考えてみることが第一歩です!
「使う時間を決める」ことで自己管理力が育つ
おすすめは、スマホやゲームに“ルール”を決めること。
例:
- スマホは1日合計1.5時間まで
- 勉強が終わってから使う
- 食事中・就寝1時間前は触らない
- ゲームは1日1時間、土日は2時間OK
このように「自由だけど、ルールがある」状態を作ると、ストレスなくメリハリがつき、勉強や生活にも好影響が出やすくなります。
また、家族と一緒にルールを決めて守ることで、習慣として定着しやすくなります。
「スマホの代わりにやりたいこと」を見つけよう
スマホ時間を減らすには、代わりにやりたいことを明確にしておくのが効果的です。以下のような「オフラインでできる楽しいこと」を用意してみてください。
- 読みたい漫画や本を決める
- 工作・料理などの手を使う活動
- 家族とのカードゲームやボードゲーム
- ジョギングや縄跳びなどの軽い運動
「スマホのせいで勉強できない」ではなく、「自分の時間をどう使いたいか」に意識を向けることが、時間の使い方を変える第一歩です。
夏休みだからできる“体験学習”のすすめ
夏休みは、教科書の勉強だけでは得られない「体験」から学ぶ絶好のチャンスでもあります。普段の学校生活ではなかなかできないような体験をすることで、好奇心・探求心・実感を伴った知識が育っていきます!
ここでは、中学生におすすめの“体験学習”をいくつかご紹介します。
博物館・科学館・美術館に行ってみる
お住まいの地域には、意外と近くに素晴らしい学習施設があるものです。
- 理科が好きなら…プラネタリウム、科学館
- 歴史が好きなら…歴史博物館、資料館
- 美術に興味があるなら…現代アート美術館や絵画展
実際に目で見て、触れて、感じた情報は、テスト対策の知識とは違った角度で記憶に残ります。「体験したことは忘れにくい」というのも大きなメリットです。
家庭科・技術の実践もおすすめ
学校では「調理」や「裁縫」「木工」「PC操作」などを習っているけれど、実生活ではなかなかやる機会がない…という人も多いのでは?
夏休みこそ、自宅で料理にチャレンジしたり、自分の部屋の収納棚を作ってみたり、パソコンで自由研究のレポートをまとめてみたり。“学んだことを生活に活かす”体験が、大きな自信につながります。
自分の「好き」を深める体験を
「読書が好き」「鉄道に詳しい」「昆虫に興味がある」など、興味のあることがあるなら、それを思いっきり深掘りする夏にしてみてください。
- 鉄道マニアなら駅巡りや写真撮影
- 生き物好きなら昆虫観察や図鑑づくり
- 音楽好きなら楽器練習や作曲ソフトに挑戦
好きなことを突き詰める経験は、将来の進路や自己理解にもつながる大切な“投資”です!



学年別アドバイス:今だからこそできること
中学1年生へ:自分のペースをつかむ夏
中学生活に少し慣れてきた頃かもしれませんが、まだ小学校気分が抜けきらない人もいるかもしれません。夏休みは、「中学生らしい勉強の仕方」や「時間の使い方」を身につける絶好のチャンスです。
宿題に取り組む時間を決める、読書習慣をつける、1日の予定をノートに書いてみるなど、自分の生活をコントロールする練習をしてみましょう。
中学2年生へ:差がつくのはこの夏
「中だるみ」なんて言われる学年ですが、それは裏を返せば、努力する人が一気に差をつけられる学年でもあるということ。
部活に打ち込むのも大切ですが、勉強面でも一段ギアを入れる夏にしておきたいところ。英語・数学の基礎はもちろん、将来の進路について“なんとなく考えてみる”のも◎です。
中学3年生へ:受験生の夏はゴールではなく“助走”
受験生にとっての夏休みは、“勝負の夏”と言われることもあります。でも、本当に重要なのは、夏に「自分で勉強するリズム」を作れるかどうかです。
予習よりも復習、難しい問題よりも基礎の徹底。焦らず、コツコツと、苦手の克服を中心に取り組みましょう。
そして、志望校の学校説明会・オープンキャンパスに参加することも、モチベーションアップにつながります。
まとめ:夏休みは「自分を変えるきっかけ」にできる
中学生にとっての夏休みは、遊びも勉強も全力で取り組める貴重な時間です。そして、それをどう使うかは、あなた次第!
完璧じゃなくても大丈夫。でも、「やろう」と思って動いた分だけ、成長はついてきます。
- 少し早く起きてみる
- 1日30分だけでも勉強する
- 宿題を前倒しで終わらせる
- 将来の自分を想像してみる
そんな、小さな行動の積み重ねが、自分に自信を持てる夏休みを作ってくれるはずです!
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