「MARCH(明治・青山・立教・中央・法政)」は、関東私大の中で最も志望者が多く、受験競争が激化するゾーンです。
世間的には「早慶の滑り止め」と言われることもありますが、実際にはMARCHを第一志望に据える受験生の方が多数派。しかも、「滑り止め」として受けた早慶志望組と戦うことになるため、難易度は年々上昇しています!
MARCH全体の合格最低点は、6〜7割がボーダー。つまり、8割を取れれば合格圏内、5割台ならかなり厳しいラインです。
しかも、共通テスト利用入試や一般選抜、学部別試験など方式が多様化しており、“入試の仕組みを知ること”自体が受験戦略の一部になっています。
そこでこの記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、MARCH合格を目指すうえで知っておきたい試験形式、科目別対策、スケジューリング、そして失敗しない併願戦略を解説します!
MARCH合格者に共通する「3つの特徴」
MARCHに合格した受験生は、みな一様に“地道”かつ“戦略的”です。中でも特に顕著なのは、次の3点です!
1. 出題傾向を知り尽くしている
- 各大学の学部ごとに、英語・国語・社会の出題傾向や問題形式が大きく異なる
- 過去問演習に早くから着手し、「慣れる」よりも「型をつかむ」意識が強い
2. “点数が取れる勉強”を知っている
- 高校の定期テスト対策とは違い、「解ける」問題の優先度を把握しながら演習
- 難問に固執せず、得点効率の高い勉強順序を守る
3. 合格点を“計算して”取りにいく
- 合格最低点の目安があるからこそ、「60点分確保する方法」を常に逆算
- どこで確実に得点し、どこで差をつけるかを科目別に明確にしている

英語:MARCH合格のカギは“長文+設問慣れ”
MARCHの英語は、基本的に長文読解+語彙・文法の融合型です!
出題形式のバリエーションは広く、次のような問題が主流です。
- 内容一致
- 文挿入(空所補充)
- 指示語の指す内容
- 要約文選択
- 文法・語法・語彙
共通点
- 長文は毎年2〜4題で、語数も1500〜2500語程度
- 語彙力・速読力・設問処理力の3点セットが必須
- 時間が足りずに**「焦って終わらない」受験生が毎年多数**
対策ポイント
- 英文解釈(SVOC)を毎日コツコツやる
- 速読演習を週に3回ほど入れ、時間内に解き切る力を養う
- 過去問を3年分×2周以上は演習し、「問題慣れ」を意識
国語:現代文の“読み方”と古文の“ルール暗記”
国語は「国語力」とひとくくりにされがちですが、MARCHレベルになると現代文と古文のバランスが合否を分けます!
現代文
- 評論文・随筆文が基本。内容一致・空欄補充・語彙説明などが出題
- 読解速度だけでなく、「設問の意図を読み取る力」が問われる
- 選択肢問題が多く、曖昧な知識や直感では正解できない
古文
- 文法知識・単語力・読解力の三本柱
- 問題は毎年パターン化されている(主語判定、内容一致、現代語訳など)
対策ポイント
- 【現代文】問題文を要約する練習+選択肢の「誤りパターン」を収集
- 【古文】単語300語・助動詞・敬語表を夏までに暗記
- 【共通】“何が問われるか”を常に意識して演習
社会(日本史・世界史・政治経済)の得点戦略
MARCHでは、英語と並んで社会科が大きな得点源になります。特に文系志望の受験生にとって社会の出来は合否に直結します。
世界史・日本史
- 出題傾向は「やや細かく、かつ正確さが問われる」
- 一問一答型だけでなく、資料読解や並べ替え、テーマ史、正誤問題など多様な形式
- 文化史・外交史など、苦手意識のある分野も高頻出
対策:
- 通史の流れをざっくりと何周も回す(地図・年表・人物をリンク)
- 一問一答で知識の定着→テーマ史問題で応用力強化
- 過去問演習は「形式に慣れる」ことを第一に
政治経済・現代社会
- 時事問題やグラフ読解、統計など“考えさせる”問題が増加中
- 知識だけでなく、理解を要する設問が多くなっている
- 法政や中央の一部学部では“記述式”や“複数正解”の問題も
対策:
- 用語の暗記だけでなく、概念の説明ができるようにする
- 日々のニュースに目を通し、関連事項を教科書にひもづけ
- 正誤判定問題に多く触れ、“ひっかけパターン”を体得
学部別の傾向と対策(MARCHの中でも差が大きい)
MARCHの中でも、大学や学部によって問題傾向・配点・難易度は大きく異なります。
合格者は「自分の学力と相性が良い学部」を早めに見つけて、対策を絞り込んでいます。
明治大学(政治経済・商・法・文など)
- 英語はオーソドックスな読解型。設問はやや難しめ
- 社会・国語は細かい知識よりも“正確に読む力”が重視される
- 文学部は国語重視、商・政経は英語で点差がつく傾向
青山学院大学(文・法・経済・国際政経など)
- 英語は非常に速読力が要求される。長文3~4題+文法・語法問題
- 世界史・日本史は基本問題も多いが、テーマ史・資料の出題あり
- “おしゃれ大学”のイメージとは裏腹に、問題はかなり堅実
立教大学(異文化・観光・経営・文など)
- 英語の設問がユニークで、言い換え問題や文挿入問題が多い
- 国語は現代文の読解を中心に、設問の意図を読み取る練習が必要
- 社会科目は基礎を固めれば得点源になりやすい
中央大学(法・経済・文など)
- 英語はやや文法比重が高め。文法・整序・正誤など形式的な問題が多い
- 社会も“正確さ”を問う問題が多く、細かい用語の意味理解がカギ
- 法学部は他学部よりも難易度が高く、差がつきやすい
法政大学(文・経済・国際文化など)
- 英語は癖が少なく、読解と語彙の基本力で勝負が可能
- 社会科目はやや独特な設問形式(グラフ・図表付きなど)もあり
- 全体的に“教科書+演習”で安定して戦えるタイプの大学
共通テスト利用入試の現実と使い方
近年では、MARCH各校で共通テスト利用入試(外部試験方式)が増加しています!
一見お得そうに見えますが、実際は非常に高得点勝負です。
特徴:
- 共通テストの成績だけで判定される(各大学が独自に科目・配点を設定)
- 早慶志望者や浪人生など、上位層が「保険」として多数出願
- 合格最低点が85〜90%前後と極めて高い
活用方法:
- 「共テ利用で合格できたらラッキー」と割り切る
- 本命の一般入試に備えつつ、受験スケジュールの余裕を生み出す
- 英語・国語・社会の得意科目に絞った出願でリスク回避



失敗しない併願戦略と模試の見方
併願戦略:
- 第1志望(MARCH学部)に合わせて、出題傾向が似ている大学を選ぶ
- “合格できそうなライン”と“挑戦校”をバランスよく並べる
- 受験日程が被らないよう、エクセルなどで入試日管理を徹底
模試の使い方:
- MARCHレベルを狙うなら、進研模試よりも全統模試や駿台模試が指標になる
- 偏差値よりも「苦手分野・時間配分・ケアレスミスの傾向」を重視
- 模試成績が悪くても焦らず、過去問で“本番形式の練習”を軸に修正
合格を引き寄せる“最後の伸び方”
実は、MARCH合格者の多くが11月以降にグンと成績を伸ばしています。
その理由は以下のような行動にあります:
- 基礎に戻り、知識の穴を一気に埋めた
- 過去問を分析して「出そうな問題」だけを重点対策した
- 毎日同じ時間に試験と同じ形式で問題演習をした
- 焦らず「やるべきこと」に集中し続けた
最後に伸びる人ほど、“迷わず・惑わず・やり切る”という姿勢を保っています!
まとめ:MARCH合格に必要なのは、“情報×習慣×反復”
MARCHは、正直に言えば“中途半端な覚悟”では合格できない難関私大です。
ですが、早慶や国公立のような“爆発力”ではなく、地に足をつけた勉強で確実に力がついていく世界でもあります。
- 出題傾向の把握
- 得点計算と配点理解
- 日々の学習の質と量
- 模試や過去問からの修正力
これらを実践していけば、合格は現実のものになります!
ここまで読んでくださったあなたへ。
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