高校で文系を選んだら、次に直面するのが「選択科目をどうするか」という悩み。
「世界史と日本史、どっちが受験に有利?」
「地理は暗記が少ないって聞いたけど本当?」
「倫理政治経済って選んで大丈夫?」
そんな疑問を抱えている高校生は多いはず。
文系の受験では、英語や国語と並んで、選択科目の出来が合否を左右することも珍しくありません・・・!
そこでこの記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、社会科目を中心とした選択科目の特徴や、受験での有利不利、科目選びのポイントなどを分かりやすく解説します!
文系の選択科目とは?まずは仕組みを知ろう
大学受験で「文系」として扱われる受験生は、一般的に以下の科目を軸に受験します。
- 英語
- 国語(現代文・古文・漢文)
- 社会科目(1~2科目)
- (国公立は+数学や理科1科目)
この中で、自由度が最も高く、かつ合否を左右しやすいのが「社会科目」です!
特に共通テストでは、以下の6科目から1~2科目選ぶことになります。
- 世界史B
- 日本史B
- 地理B
- 現代社会
- 倫理
- 政治・経済(または統合科目:倫理・政治・経済)
文系志望者の多くは、「世界史」「日本史」「地理」などの地歴科目を1科目選択します。さらに国公立大学を受ける場合は、公民科目を含めて2科目が求められる大学もあります。
世界史 vs 日本史:どちらを選ぶべき?
社会科目選びで最も多い悩みが、「世界史と日本史、どっちが有利か?」というもの!
結論から言うと、「有利・不利より、自分の興味と向き不向きで決める」のがベストです。
世界史の特徴
世界各国の歴史を扱うため、覚える範囲は日本史より広いです。ただし、世界史は出来事の流れがグローバルにつながっているため、全体の構造を把握できる人には面白い科目です。
特に近年の共通テストでは、地図や図表を使ったデータ読解型問題が多く出題され、単なる暗記では対応しにくくなっています。用語を覚えるだけでなく、「なぜそうなったか」を説明できる力が求められます。
日本史の特徴
日本の歴史に特化するため、世界史よりも範囲は狭く感じられます。ただし、1つひとつの出来事について細かく問われるため、深い知識と正確な理解が必要です。
日本史は資料集や年表を活用しながら「縦のつながり(時代の流れ)」と「横のつながり(文化・制度・経済の変化)」を同時に理解するのがカギです。
どっちが有利か?
- 暗記が得意・日本文化に興味あり → 日本史
- 流れで理解したい・他国の歴史も面白いと感じる → 世界史
単純な点数の取りやすさでは大きな差はありません。模試や体験授業で感触をつかむのがおすすめです。

地理は本当に“暗記が少ない”のか?
「地理は暗記が少なくて得点しやすい」という噂を聞いたことがある人もいるかもしれません!
確かに、地理は地図や統計、グラフを読み解く力が求められる「思考型科目」とも言えます。
気候、人口、産業、都市化など、現代社会との関わりが強いテーマが多く、「地図帳+資料集」がフル活用されるのも特徴です。近年の共通テストでは、「図から読み取って比較・判断する」タイプの問題が主流になってきており、ただの知識の暗記だけでは対応できません・・・!
一方で、全く暗記が要らないわけではなく、用語や傾向、地名の把握は当然必要です。特にデータに関する問題でミスを防ぐには、ある程度の“知識の引き出し”が必要になります。
苦手な人の多くは、グラフの意味が理解できない、資料を読み解くのが遅い、地形や気候が頭に入らないなど、暗記とは別のスキルに課題があります。
暗記よりも思考・読解に強みがある人にはおすすめの科目です。ただし、感覚で解くと安定しないので、過去問演習を通じて「パターンに慣れる」ことが得点安定のカギになります。
「倫理政経」や「現代社会」ってアリなの?
公民科目には、「現代社会」「倫理」「政治・経済」、そして統合型の「倫理・政治・経済(通称:倫政)」があります。これらは地歴よりも授業が1年だけの場合が多く、短期間で仕上げやすいというメリットがあります!
特に「倫理政経」は、共通テスト1科目に限れば高得点を狙いやすいとされており、私立大学や国公立の共通テストで1科目しか課されない場合には十分に“アリ”な選択肢です。
ただし注意点もあります。国公立大学で2次試験まである場合、倫政で対応できない大学も存在します・・・!文系で難関大学を目指す場合、地歴科目が前提になっているケースが多いため、「公民だけ」で受験可能かどうかは必ず志望大学の募集要項で確認が必要です。
自分に合う選択科目はどう見つける?
ここまでの内容を踏まえて、「結局、どうやって決めればいいの?」という方のために、ポイントを整理しましょう!
まず大事なのは、「その科目を1年間、いや受験までの2年間、付き合い続けられるか」です。いくら点が取りやすいと言われても、興味が持てなければ続きません。苦手意識の強い科目は、後半に伸び悩むリスクもあります。
また、「その科目でどこの大学を受験できるか」も非常に重要です。志望校によっては、「地歴指定」「2次試験は日本史のみ」「倫理政経不可」などの制限が設けられている場合があります。
つまり、選び方の基本は以下の3ステップ:
- 自分の得意・興味を把握する
- 志望大学の条件を調べる
- 模試や体験で手応えをチェックする
この3つを軸にすれば、大きく間違った選択をすることはありません!



文系選択科目で合格を掴むための具体的勉強法と戦略
文系の選択科目は種類も多く、科目ごとに求められる勉強のスタイルや得点の取り方も異なります。そのため、合格を勝ち取るためには「ただ覚えるだけ」ではなく、科目特性に応じた効率的な学習計画と戦略が必要です。
ここでは、文系の代表的な選択科目である「世界史」「日本史」「地理」「倫理・政治経済」それぞれの勉強法と受験対策のポイントを解説します!
世界史の勉強法:全体の流れを掴みつつ詳細を押さえる
世界史は範囲が広いので、「単語の丸暗記」だけではなく、時代や地域ごとの全体像を理解することが大切です。歴史は連続した流れで成り立っているため、出来事同士のつながりを意識しながら覚えることで効率がアップします。
例えば「産業革命」がヨーロッパだけでなく世界にどんな影響を与えたか、「冷戦時代の米ソ対立」はどのように各国に影響したのかといった視点で学習を進めると、点数も取りやすくなります。
おすすめの勉強法は、年表やマインドマップを活用し、時代の流れや国際関係を視覚的に整理することです。また、過去問演習では「資料問題」や「地図問題」が多いため、資料の読み解き練習を重ねておきましょう!
日本史の勉強法:細部を丁寧に、時代背景も理解する
日本史は世界史に比べると範囲は狭いですが、細かい事項まで問われるため、細部までの理解と暗記が必要です。ただ丸暗記するのではなく、文化や政治の変化がどう繋がっているかを意識して学ぶことが重要です。
例えば、鎌倉時代の武士の台頭がなぜ起こったのか、江戸時代の政策が庶民の生活にどう影響したのかを関連付けて覚えると、応用問題でも対応しやすくなります。
勉強法としては、定期的にまとめノートを作ったり、年代ごとにテーマ別の整理をすると効率的です。さらに、演習では年号や人物名、制度名などを正確に答えられるように反復練習しましょう!
地理の勉強法:資料の読み取り力と現代社会の理解がカギ
地理は資料の読み取り力や論理的思考が問われる科目です。単純な暗記だけではなく、地図や統計データを基にした考察問題が多いのが特徴です。
例えば、ある地域の気候や産業分布を読み解き、その背景にある自然環境や歴史的経緯を推測する問題がよく出題されます。こうした問題を得意にするには、資料集や教科書の図表をじっくり分析し、何度も問題演習を重ねる必要があります。
また、現代社会の諸問題(都市化・環境問題・グローバル化など)も地理の範囲に含まれているため、ニュースや時事問題にもアンテナを張っておくと理解が深まります。
倫理・政治経済の勉強法:現代社会を「考える力」で攻める
倫理・政治経済は社会の仕組みや思想、政治制度を扱う科目です。覚える内容はやや抽象的で、用語の意味だけでなく、その背景にある考え方や論理の理解が求められます。
この科目は単に丸暗記しても対応できないため、「なぜこの制度ができたのか」「この思想はどんな影響を与えたのか」といった背景や因果関係を意識して学習することが重要です。
具体的な勉強法としては、教科書や参考書で用語の意味を確認しつつ、関連ニュースや時事問題と照らし合わせることで実生活への理解を深めます。過去問演習では、長文読解や資料解釈問題が増えているので、問題文をしっかり読む力も磨きましょう。
受験戦略:科目の相性と大学の出題傾向を徹底調査
どの科目も勉強法を工夫すれば合格点は狙えますが、さらに重要なのが志望校の出題傾向を知ることです。たとえば、ある大学は日本史の詳細な知識を重視し、別の大学は世界史の流れや資料問題を重視する場合があります!
また、共通テストで高得点を狙うためには、科目選びの段階で「自分が点を取りやすい科目か」「2次試験で同じ科目が必要か」などを考慮する必要があります。
そのため、志望大学の過去問をできるだけ早く入手し、どの分野がどのくらい出題されているかを分析しましょう。模試の結果も参考に、自分の得意分野と大学のニーズを照らし合わせて最終的な選択を行うことが成功の秘訣です!
まとめ:選択科目は“相性×戦略”で決めよう
文系の選択科目は、ただの暗記科目ではなく、「相性」と「戦略」がカギになります!
同じ社会でも、世界史と地理では思考のベクトルがまったく異なりますし、倫理政経のように短期で狙うか、じっくり積み上げるかでも勉強のアプローチは変わります。
最も大切なのは、「この科目をちゃんとやり抜けるか?」という自分との相談です。
そして、「この選択で志望校を受けられるか?」という情報の確認です。
どの科目にもメリット・デメリットがあり“絶対的な正解”は存在しません。だからこそ、自分なりの選び方で後悔しない受験戦略を組み立てましょう!
また私たち東大寺子屋では、文系選択科目の相談から対策まで皆さんを完全サポートします!
「世界史を選んだけど、あまり得点が伸びない…」
「地理ってどうやって勉強するの?」
「倫政で受けられる大学を教えてほしい!」
東大寺子屋では、文系科目の選択や対策も完全個別対応。志望校に合わせた戦略や、科目別の勉強法まで、経験豊富な講師陣がしっかりサポートします。迷ったら、まずは無料相談を活用して、あなたにぴったりの受験計画を一緒に立てましょう。