「理系を選んだから、国語とか社会はもう捨てていいよね?」
「共通テストって文系科目も受けるって聞いたけど、本当?」
そんな疑問を抱く理系受験生は多いでしょう。実際、理系でも大学入試共通テストでは“文系科目”が必須となるケースが大多数です!
理系であっても、国語や社会を含む5〜6教科7科目の共通テストを課す国公立大学は数多く存在します。文系科目の扱いを軽く見ると、思わぬ形で足を引っ張ることにもなりかねません・・・!
そこでこの記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、理系受験生が共通テストで文系科目にどう向き合うべきかを解説し、科目ごとの対策法や戦略も紹介します!
理系でも共通テストで文系科目が必要な理由
まず押さえておきたいのは、共通テストの仕組みそのものです。文系・理系に関わらず、多くの大学では共通テストの受験科目を次のように定めています。
- 国語(現代文・古文・漢文)…必須
- 数学(数学I・A、数学II・B)…必須
- 英語(リーディング+リスニング)…必須
- 理科(物理・化学などから2科目)…理系ではここが重要
- 社会(日本史B、世界史B、地理B、現社、倫理政経などから1科目)
このうち国語と社会は、たとえ理系でも受験が必要な大学が多数を占めます。とくに国公立大学の一般選抜では、ほぼ全大学でこれらの科目が課されるといっても過言ではありません。
また、私立大学でも共通テスト利用型(共テ利用)入試を採用している場合、理系学部でも国語・社会が得点に反映されるケースがあります。たとえば、看護学部や薬学部、農学部などでは、英語・数学・理科に加えて国語や社会が合否を左右することがあるのです。
このように、理系だからといって文系科目を無視することはできません。共通テストでは、すべての点数が合計されて合否判定に使われるため、苦手な科目の放置は大きなリスクになるのです・・・!
理系受験生が避けがちな“文系科目”の落とし穴
理系科目の勉強はボリュームが多く、日々の演習や問題集の消化に追われる日々。そんな中で、「国語や社会まで手が回らない」と感じる人も多いのではないでしょうか。実際、理系受験生のなかには国語や社会を「捨て科目」として扱う人もいます。
しかし、それは非常に危険な戦略です。
たとえば国語の配点は、共通テストでは200点満点。数学や英語と同じ、あるいはそれ以上の重みを持っていることもあります。いくら数学や物理で高得点をとっても、国語で100点近く失点すれば、総合点で合格圏から落ちることもあるのです。
社会もまた、理系にとっては「軽視されがち」な科目ですが、1科目100点分が加算されるため、確実に得点しておく必要があります。特に高倍率の医学部や難関理系学部では、1点、2点が命運を分けると言われる世界。文系科目での“ちょっとした油断”が合否を分ける要因になるのです。
また、理系受験生は古文や漢文、政治経済といった抽象的な分野を苦手としやすく、演習不足で本番に挑んでしまう傾向があります。「理系なんだから仕方ない」と考えてしまうと、後になって取り返しがつかないことにもなりかねません。
では、どうやって文系科目と向き合えばいいのか?
その答えは、「完璧を目指すのではなく、効率よく“安定した得点”を狙う」という考え方です。文系科目を得意にする必要はありません。しかし、最低限の知識と形式慣れをしておけば、60~70点の安定得点を出すことは十分可能です!

理系におすすめの社会科目は?科目選びのポイント
理系受験生にとって、共通テストで必要になる社会1科目。
しかし、歴史科目や公民科目の中から「どれを選ぶべきか」と悩む人も多いはずです。理系にとっては「効率よく短期間で得点を安定させたい」というのが本音。そのため、範囲の狭さや論理的思考のしやすさから以下のような科目が選ばれる傾向があります。
地理B:理系との相性が抜群!
地理は、統計・グラフ・図表などの資料を読み取って考察する問題が多く出題されます。これはまさに、理系的なデータ処理能力や図解読解力が活かせる科目です。
また、歴史のような「時代ごとの用語の暗記」や「人物名の記憶」などが比較的少なく、内容も比較的現代的な話題(都市化・人口分布・農業・産業構造など)が多いのが特徴です。
「暗記が苦手だけど論理的に考えるのは得意」という人には特におすすめの科目だと言えるでしょう。
倫理・政治経済(倫政):短期間で仕上げたい人向け
倫政は、思想家の考え方(倫理)と政治や経済の仕組み(政経)を学ぶ、比較的新しいタイプの統合科目です。
一見難しそうに見えますが、出題範囲は限定されており、独学でも取り組みやすいというメリットがあります。
ただし、用語や概念が抽象的なので、理解の浅さがそのまま得点に響きやすい科目でもあります。演習量をしっかり確保できる人、または塾・予備校などのサポートを受けられる人にはおすすめです。
現代社会:政治・経済・国際問題に興味がある人向け
「倫理や政経は難しそうだけど、現代のニュースや社会問題には興味がある」という人には、現代社会という選択肢もあります。
近年の共通テストでは、思考力や資料読解力を求める傾向が強くなってきており、単純な暗記だけでは点が取れないケースも増えていますが、文章題や時事問題に強い人にはフィットします。
国語の対策:理系でも“捨てない”姿勢が合否を左右する
共通テストでの国語は、配点200点と非常に高く、合否に直結する科目です。
特に国公立大学では国語を必須とする大学が多く、理系だからといって避けて通ることはできません。
しかし、多くの理系受験生にとって「古文・漢文」は苦手意識の強い分野。だからといって全く手をつけないと、現代文だけで得点を伸ばす必要が出てきて、非常に非効率です。
ここで大切なのは、満点を目指さないこと。
現代文で7割、古文・漢文は最低限の基礎を押さえて“事故を防ぐ”というスタンスが理想的です。
古文・漢文対策のポイント
- 古文単語は「出る単」などの頻出150語を優先
- 文法は助動詞・敬語の活用だけでも押さえておく
- 漢文は「句形(レ点・一二点)」のルールを暗記
どちらもパターン学習が効くため、夏休みや秋のすき間時間で一気に形にすることが可能です。
現代文は演習中心で「読み方の型」を身につける
現代文は、センスではなく「読み方のルール」に従って訓練することで、安定して得点できるようになります。
- 接続語や指示語を意識して論理展開をつかむ
- 選択肢は「消去法」が基本。感情で選ばない
- 問題文と選択肢の対応関係をマークしながら読む
このようなトレーニングを通じて、“本文の意味がつかめない”という状態から脱却できます。



文系科目は「効率よく、最低限の点を確保」するのが理系の鉄則
理系の受験勉強は数学・理科でかなりの時間を取られるため、文系科目にかけられる時間は限られています。だからこそ、「完璧を目指す」のではなく、「合格点ラインを安定して取る」ことが何より大事です。
- 社会 → 60~70点を目指す(共テ8割なら理想)
- 国語 → 120点前後で安定させる(古漢は基礎+現代文で稼ぐ)
共通テストは総合点で勝負が決まります。苦手な文系科目でも、対策を始めるのが早ければ早いほど“失点を最小限に抑えられる”のです!
理系の受験戦略:「得点源」と「最低限ライン」の使い分け
理系受験生にとって、英語・数学・理科は当然得点源として磨き上げるべきですが、文系科目(国語・社会)は「できるだけ時間をかけずに、最低限を安定させる」意識が重要です。
- 社会1科目 → 60~70点を安定させる(8割を目指せれば理想)
- 国語 → 120点を安定して取れれば合格ラインに近づく
こうした目標値を設定し、夏〜秋にかけて基礎固めをし、冬には過去問演習で仕上げる流れが一般的です。文系科目を後回しにして手が回らなくなる人も多いため、計画的に少しずつ進めておくことが、総合力の底上げにつながります。
まとめ:理系こそ“文系科目の手抜き”が命取り
共通テストは総合点勝負。
理系であっても、国語や社会を甘く見ると1~2問の失点が大きな痛手になります・・・。
重要なのは、文系科目を完璧に仕上げるのではなく、「必要最低限の得点を安定させる」こと。不得意だからといって放置するのではなく、理系の学習の合間を活かして、着実に積み上げていく戦略が必要です!
東大寺子屋では、理系向けの文系科目対策も万全!
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