はじめに
「予習」と聞くと、「面倒くさい」「時間がない」といったネガティブなイメージを持っている中高生も多いかもしれません。しかし、実は予習は学習効果を大きく高めてくれる非常に重要な勉強習慣です。
授業の理解度を上げるためには、事前に知識の“地ならし”をしておくことが非常に効果的。特に中学生・高校生になると、教科ごとの難易度が上がり、授業についていくのが難しいと感じる場面も増えてきます。そんな時に、事前に予習をしておくことで、「あ、この内容は知ってる!」という安心感や自信につながり、授業の理解が格段に深まります。
また、定期テストや受験に向けての勉強を効率的に進めていく上でも、予習は欠かせないステップです!予習を習慣化することで、自然と学習時間が増え、苦手意識のある科目にも前向きに取り組めるようになります。
そこで、この記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、予習のやり方、コツ、そして予習を習慣化するための具体的な方法までを詳しく解説していきます!
私も結果がすぐに出ず、何をすればよいか分からない「予習」というものに苦手意識がありましたが、正しい方法を知ってからは効率的に学習を進めることが出来ました!
「予習って何をすればいいの?」と悩んでいる学生や保護者の方にとって、きっと役立つ情報が見つかるはずです。まずは、「予習=難しいもの」という先入観を捨てて、気軽に一歩を踏み出してみましょう・・・!
予習の基本的な目的とは?
予習の目的は大きく分けて3つあります!
授業の理解度を高める
授業中、先生の話がスッと頭に入ると、理解が深まるだけでなく、記憶にも残りやすくなります。
何も知らない状態で授業に臨むより、あらかじめ内容に触れておくことで、授業が「復習」に近いものになり、効率が飛躍的に上がります。
自分の疑問点を把握する
予習を通して「あれ?ここがよくわからない」と感じたところは、授業で重点的に聞くべきポイントです。何も準備をせずに授業を受けると、どこがわからないのかすら気づかないまま進んでしまうこともあります。
自学力を育てる
予習とは、自分の力で学びを進める練習でもあります。
先取りして学ぶ経験は、大学入試や社会人になってからも役に立つ「自己学習力」の土台になります。

効果的な予習のステップ
予習というと「とにかく教科書を読めばいい」と思われがちですが、実際には以下のようなステップで行うと効果的です!
教科書をざっくり読む
まずは見出しや太字部分、図表などを中心にざっと目を通しましょう。内容の全体像をつかむことが大切です。
わからない単語・用語を調べる
数学や理科では新しい概念や記号、英語や国語では知らない単語や語句が登場します。辞書や参考書、ネット検索を活用して簡単にでも意味を調べておきましょう。
自分で少し解いてみる(数学・英語など)
公式や文法の例題がある場合、自分で実際に解いてみることで理解が深まります。間違えても問題ありません。間違えたポイントこそが、授業で集中すべき部分です。
授業で聞くポイントを意識する
どこが理解しにくかったのか、どの部分が疑問だったのかを明確にしながら授業に臨むと、より集中力が高まり、効果的に学べます。
教科別・予習のやり方
国語の予習法
国語の予習で特に重要なのは「本文を読むこと」と「語句を調べること」です!
まずは本文を音読し、全体のストーリーや構成をざっとつかみましょう。登場人物や論旨の流れ、段落ごとの内容を意識しながら読むと理解が深まります。
語句の意味調べも忘れずに。特に評論文では抽象的な表現が多いため、わからない言葉をそのままにせず、辞書で確認する癖をつけましょう。
数学の予習法
数学は「問題を解こうとすること」が最大の予習になります!教科書の例題や章末問題を使い、まずは自力で考える時間を持ちましょう。
解けなかったとしても、「なぜ解けなかったのか」を分析することが大切です。公式が思い出せない、計算ミスが多い、解法が複雑すぎる…そうした気づきが、授業の理解に直結します。
英語の予習法
英語は「英文を読んで、意味を取る」作業が基本です。教科書の英文を文法的に分解し、単語の意味を調べ、全体の内容を把握しましょう。
文構造を意識して訳してみることが非常に効果的です。「主語→動詞→目的語」のような基本構文に注目すると、英文の仕組みがわかってきます。
また、発音練習や音読も効果的。シャドーイングなどを取り入れると、リスニング力も同時に鍛えられます。
理科・社会の予習法
理科や社会は「暗記+理解」が予習の基本です!教科書の太字語句をチェックし、それぞれの意味や背景を調べておくと授業がスムーズに理解できます。
図表や写真、年表などのビジュアル情報は特に重要です。流れをつかんでから詳細を覚えるという順番で取り組むと、記憶に残りやすくなります。
よくある失敗とその対策
「全部やらなきゃ」と完璧主義になる
予習はあくまで「準備」です。完璧に理解する必要はありません。「わからないところがわかればOK」という気持ちで、軽い気持ちで取り組みましょう。
時間がかかりすぎて続かない
予習に1時間以上かけてしまうと、継続が難しくなります。1教科あたり15〜30分程度を目安に、「ざっくりでもやる」を意識しましょう。
自分の頭だけで処理しようとする
難しい部分は、参考書やYouTubeの解説動画を活用してOKです。最近は学校の内容を解説した無料動画も多数あるので、自分に合ったものを使いましょう。



予習を習慣化するコツ
予習が大事だとわかっていても、継続するのは意外と難しいものです。「やらなきゃ」と思っていても、部活や遊び、スマホに気を取られて、つい後回しになってしまう…。そんな経験がある人は少なくないでしょう。
では、どうすれば予習を日々の習慣にできるのでしょうか?以下のようなコツを意識してみてください!
予習の時間帯を決めておく
人間は「決まった時間にやること」があると、無意識のうちに体が動くようになります。
たとえば「夜9時になったら明日の予習をする」「学校から帰ったらまず1教科予習」といったように、ルール化すると習慣づけしやすくなります。最初は5分でもいいので、とにかく“決まった時間に始める”ことが大切です。
小さく始めて、ハードルを下げる
「完璧に予習しなきゃ」と思うと、気持ちが重くなり、続かなくなってしまいます。
最初からすべて理解しようとせず、「教科書をざっと読むだけ」「単語を3つ覚えるだけ」といった小さなステップから始めることが大切です。簡単すぎるくらいでOK。それでも積み重ねれば大きな力になります。
予習のやった記録をつける
日々の予習内容を記録することで、「やった感」や達成感が生まれます。
たとえば、スケジュール帳やノートに「英語 教科書P10を読んだ」「数学 例題3を考えた」などと書くだけでもOK。チェックリスト形式にすると達成感もアップし、モチベーション維持にもつながります。
勉強の“入り口”に予習を置く
「勉強を始めるときは、まず予習から」とルールを決めておくと、自然と予習が日課になります。予習は“準備運動”のようなもの。いきなり難しい問題に取り組むより、軽く予習をしてからの方が頭もスムーズに働き始めます。
周囲に宣言する・協力を求める
予習を毎日続けるために、家族や友達に「夜9時は予習タイム!」と宣言してみるのも効果的です。誰かに見守ってもらうことで、さぼりにくくなり、自己管理がしやすくなります。親に「今日は英語の予習をしたよ」と報告するだけでも継続力が上がります。
予習は、慣れてしまえば勉強のリズムが整い、日々の学習がスムーズになります。
最初の一歩は軽く、気楽に。そして、続ける仕組みを自分なりに作っていくことが成功の秘訣です。今日から、あなたの学習習慣に“予習”という武器を加えてみてください。きっと大きな成長につながりますよ!
まとめ:予習は“自分の未来”への自己投資
予習は、地味で見返りの少ない努力に見えるかもしれません。しかし、毎日の小さな積み重ねが、やがて大きな差となってあらわれます。
授業が「わかる」ようになり、テストでも「できる」ようになる。予習の習慣は、学力だけでなく、自信もつけてくれます。
「どうせやらなきゃいけない授業なら、楽しく理解したい」 「テスト前にあわてないように、普段から備えたい」
そんな気持ちが少しでもあれば、今日から予習を始めてみましょう!
最初の一歩はたった10分の教科書チェックでも十分です。未来の自分に投資するつもりで、続けてみてくださいね。