はじめに
大学受験の数学や英語など、全国の受験生が挑む大きな試験といえば「センター試験」でした。しかし、2019年度入試からは「大学入学共通テスト」に変わり、多くの受験生にとって新しい試験形式となっています。
「共通テストってセンター試験と何が違うの?」「対策はどう変えたらいいの?」と悩んでいる方も多いでしょう。
そこでこの記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、共通テストとセンター試験の違いをわかりやすく解説し、効果的な対策ポイントも紹介します!
センター試験と共通テストの基本的な違い
試験の目的と背景
センター試験は1989年に始まり、30年以上にわたって日本の大学入試の基盤となってきました。学力の一定の基準を測ることを目的としており、知識の定着や問題処理能力を評価する内容が中心です!
一方、共通テストは「思考力・判断力・表現力」を重視する新しい入試の柱として導入されました。単に知識を問うだけでなく、「考える力」を測る問題が増え、大学が求める学生像により近づくための試験とされています。
問題の形式と内容の違い
センター試験の問題は比較的シンプルで、知識を活用して解く問題がメインでした。正答率や得点の分布も比較的予測しやすく、過去問を中心に対策が立てやすい形式でした。
共通テストでは問題形式が多様化し、資料読解やグラフの分析、複数の選択肢を組み合わせて答える問題などが増えました。特に英語のリーディングやリスニングでは、より実践的な言語運用能力が問われるようになっています。

共通テストで変わった科目ごとのポイント
英語:4技能を意識した出題に
センター試験ではリーディングとリスニングがメインでしたが、共通テストでは「読む・聞く・話す・書く」の4技能のうち、主に読む・聞く能力の比重が高まっています。
また、出題形式も、複数の文章や資料を読み解く問題が増加し、読解力の幅広さが求められます。これに伴い、単語の暗記だけでなく、文章の背景や意図を理解する力が重要です!
数学:思考力重視の問題が増加
数学では、単なる計算力や公式の暗記に頼る問題が減り、問題文の背景を理解し、自分で考える力を問う問題が増えました。記述式の問題も導入され、一問一問をじっくり考える姿勢が必要です。
国語:読解力と記述力が試される
国語では文章の読解に加え、資料や図表の読み取りも出題されるようになりました。設問も複数の視点から考えさせるものが増え、深い理解力が求められます。
共通テスト対策で押さえておきたいポイント
基礎知識はしっかり固める
共通テストでも基礎知識は土台です。特に数学や英語の基本的な問題は確実に正解できるようにしましょう。基礎があってこそ応用問題も対応できます!
問題文や資料をじっくり読む習慣をつける
共通テストは文章量が多く、資料の読み取りが必須です。普段から新聞記事や科学レポートなどを読むことで読解力を鍛えましょう。時間配分にも注意が必要です。
実践的なリスニング練習を重ねる
英語のリスニングは速度も話者数も増えています。CDやアプリで繰り返し練習し、聞き取る力を磨きましょう。
記述問題の練習も忘れずに
数学や国語の記述問題は、解答の過程や理由を論理的に書く力が必要です。日ごろから書く練習をして、表現力を高めましょう。
センター試験から共通テストへスムーズに移行するために
過去問と予想問題をうまく使う
共通テストは新しい試験なので、過去問はセンター試験までしかありません。最新の予想問題集や模試を活用して、問題形式や傾向を掴みましょう!
時間配分のシミュレーションを繰り返す
文章量が増えているため、時間内に解き終える練習が重要です。実際の試験時間を意識して模試や過去問演習を繰り返し、時間管理能力を身につけましょう。
メンタル面の準備も大切
新しい試験形式に不安を感じることもありますが、日々の積み重ねで自信をつけていくことが重要です。早めの対策と繰り返しの学習で精神的な余裕も生まれます。



共通テストにおける英語のリスニング対策の重要性
リスニングの出題形式が大きく変わった
共通テストでは、従来のセンター試験よりもリスニングの比重が大きくなりました。英語の4技能(読む・聞く・話す・書く)のうち、特に「聞く」力が強く問われるようになったのです。
具体的には、複数人が会話する場面や、より自然な速さで話される音声が使われ、実際のコミュニケーションに近い形で問題が出題されます。
これにより、単語やフレーズを単純に聞き取るだけでなく、話の流れや話者の意図を理解する力が必要です。高校までのリスニング学習だけでは対応が難しいと感じる受験生も多いでしょう。
効率的なリスニング学習法とは?
リスニング力を上げるには、継続的な練習が不可欠です。まずは、ゆっくりめの教材で耳を慣らし、その後徐々にスピードや内容の難易度を上げていくのが効果的です。
おすすめの学習方法は以下の通りです。
- 毎日少しずつ聞く習慣をつける:10分でもいいので、英語の音声を毎日聴くこと。NHKのニュース英語やポッドキャストなどを活用しましょう。
- シャドーイングを取り入れる:音声を聞きながらすぐに声に出して真似ることで、リスニングとスピーキングの力が同時に鍛えられます。
- ディクテーション(書き取り)で細かい聞き取りを強化:音声を聞いて内容を書き起こす練習も有効です。苦手な部分を明確にできます。
- 過去問や模試で実戦練習:共通テスト形式のリスニング問題に慣れるため、模試や予想問題集を使って時間内で解く練習を繰り返しましょう。
リスニング対策の心構え
リスニングは一朝一夕で伸びるものではありません。毎日コツコツ続けることが何より重要です。また、わからなかった部分を繰り返し聴いて、必ず理解できるまで挑戦する粘り強さも求められます。
さらに、問題の背景やテーマに興味を持って学習すると、理解が深まりやすくなります。共通テストのリスニング対策は、将来的な英語力アップにもつながる大切なステップです。
数学で差がつく!共通テストの記述式問題対策のポイント
記述式問題の導入で求められる力が変わった
共通テストでは、数学の一部で記述式問題が導入されました。これは、単に計算結果を答えるだけでなく、「なぜその答えになるのか」を論理的に説明する力を評価するためのものです。
センター試験の頃は選択肢から答えを選ぶ形式が中心だったため、記述式問題は受験生にとって大きな変化となりました。
この記述式問題は、大学での数学の学びに必要な「論理的思考力」と「表現力」を養うための重要なステップといえます。
記述式問題を攻略するための具体策
記述式問題を解くには、単なる計算力以上の力が必要です。以下のポイントを意識して学習しましょう!
- 解答の「理由」を明確に書く:計算過程だけでなく、「なぜこの公式を使うのか」「この手順が正しい理由」も説明できるように練習しましょう。
- シンプルかつ論理的な文章を心がける:冗長にならず、要点を押さえた記述が評価されます。例題を参考に書き方の型を覚えるとよいでしょう。
- 定義や定理の意味を理解する:公式を丸暗記するのではなく、なぜそうなるのかを深く理解してから説明する練習を。
- 過去問で実践練習:実際の記述式問題を解いてみて、解答例と照らし合わせながら自己添削をするのが効果的です。先生や塾の講師に添削してもらうのもおすすめです。
文章力も数学力の一部
数学の記述式問題は、数学的な文章力も試されています。普段から国語の読解力や表現力を鍛えることも、数学の記述対策に役立ちます。
また、書いた解答を何度も読み返してわかりやすく直すことも重要です。書くことで理解が深まり、試験本番でも落ち着いて論理的な回答ができるようになります!
まとめ
センター試験から共通テストへと変わったことで、大学入試はより「考える力」「読む力」「聞く力」が重視されるようになりました。基礎をしっかり固めつつ、多様な問題に対応できる力を育てることが合格への近道です。
過去問だけに頼らず、最新の教材や模試を活用し、試験形式に慣れる練習を繰り返しましょう。
共通テストの対策は、受験勉強の質を高め、大学での学びに繋がる大切なステップです。
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